栄養ひとくちメモ

冬至かぼちゃのお話 (2013/11/25 更新)

冬至かぼちゃとは

 冬至は1年で夜がいちばん長い日。この日を境にまた昼が少しずつ長くなっていきますが、冬の寒さもかぜの流行もこのころからが本番です。
 この冬至の日にかぼちゃを食べるとかぜをひかないという言い伝えがありますが、かぼちゃにはこの言い伝えの通りかぜの予防に役立つ栄養がたっぷり含まれています。
 かぼちゃはもともと暑い季節に旬を迎える夏野菜ですが、切らずにまるごと保存すれば冬になっても栄養もほとんどそのまま保たれるので、昔から野菜が不足しがちな冬場の貴重な栄養源でした。
 
 

かぼちゃの栄養素

 ビタミンE、βカロテンを多く含ます。
 さらに、便秘を改善し大腸がん・糖尿病の予防効果がある食物繊維、体内に蓄積されたナトリウム(塩分)を排泄し、高血圧を防ぐ働きがあるカリウム、 またビタミンB群・Cもバランス良く含んでいます。

かぼちゃのいとこ煮

 <材料(4人分)>
 ・かぼちゃ−−−−−1/2個(500g)
 ・あずき−−−−−−100g
 ・砂 糖−−−−−−1/3カップ
 ・醤 油−−−−−−大さじ2杯
 ・酒−−−−−−−−大さじ3杯
<作り方>
 @ かぼちゃは大きめの一口大に切って面取りしてところどころ皮をむく。あずきは、さっと洗っておく。
 A かぼちゃを鍋に並べて砂糖をふり30分ほどおく。
 B あずきを別の鍋に入れたっぷりの水を加えて火にかけ、煮立ったら最初のゆで汁を捨てる。
 C あずきは水を変えて中火にかけ、途中で差し水をし、やわらかくなるまで煮る。
 D @の鍋にひたひたの水を加えて火にかけ、酒、しょうゆを加えかぼちゃが柔らかくなるまで煮る。
 E DにCのあずきを加えて、煮汁がなくなるまで煮る。
 
 ※ポイント
 かぼちゃが煮えてから、別の鍋でやわらかく煮たあずきを加えます。

小松菜のお話 (2012/11/21 更新)

小松菜とは

 小松菜は緑黄色野菜の代表で、カルシウムが非常に多いのが特長です。
 最近は、温室栽培が増えているので1年中手に入れることができますが、一番おいしくて栄養が多いのは、11月〜3月の冬場です。
 小松菜は、葉柄が短く、厚めでピンとしたもの、緑が濃くみずみずしいものを選びます。
 葉が丸く、小ぶりのものの方がやわらかいことを覚えておきましょう。
 

小松菜の栄養素

 カルシウムは、ほうれん草の5倍含んでいます。
 また、βカロテン(ビタミンA)を多く含ます。βカロテンは粘膜や皮膚を保護して外部からのウィルスの侵入を防ぎ、免疫力を高める栄養成分です。

小松菜の調理

 小松菜はアクが少ないため、下ゆでの必要はありません。
 和え物にする時は、水にさらす必要もありません。
 ビタミンCが壊れるので、加熱時間は少なくしましょう。
調理する前には根元を冷水にひたします。そうすることで葉にみずみずしさが戻ります。

大根のお話 (2012/11/02 更新)

大根とは

 大根は体を温める野菜です。旬は11月から2月で、今からが旬です。
 葉の部分はスズシロと呼ばれ、「春の七草」の一つであり、多くの栄養素を含んでいます。
 大根は捨てるところがなく、一本で主菜、副菜と幅広く使うことができる便利な食材です。

大根の栄養素

 大根はビタミンCに富み、鉄分、リン、カルシウムを含んでいます。また、ジアスターゼを含み、消化を助ける働きがあります。
 葉に含まれているビタミンCはコラーゲンをつくりやすくし、お肌がつるつるになります。
 ジアスターゼを含んでいるので二日酔いにともなう胃もたれに最適ですし、吐き気,胸焼けに大根のしぼり汁を飲むと和らぐといいます。
 ただし加熱すると損失するので,生で食べるサラダや大根おろしなどにするとさらに効果が期待できます。

大根のごま油炒め

 <材料>
 ・大根の葉っぱ−−−1本分
 ・ごま油−−−−−−大さじ1/2杯
 ・じゃこ−−−−−−20g
 ・醤 油−−−−−−小さじ2杯
 ・かつお節−−−−−5g
<作り方>
 @ 大根の葉っぱを洗い5mm幅に切る。
 A ごま油を入れ火にかけ、温まったら大根の葉を入れて少ししんなりしてきたら、じゃこを入れる。
 B 全体に火が通ってきたら醤油を入れ少し炒める。
 C 最後にかつお節を入れて、出来上がり。

サンマのお話 (2012/08/29 更新)

サンマとは

 秋のサンマは脂肪分が多く美味で、特に塩焼きは日本の「秋の味覚」の代表とも呼ばれています。
 また、サンマは餌を食べてから排出する時間が30分程度と短いため、内臓にえぐみがなく、塩焼きなどのはらわたを好んで食べる人も多いようです。

サンマの栄養素

 サンマの脂にはEPA(エイコサペンタエン酸)と、DHA(ドコサヘキサエン酸)がたくさん含まれています。
★EPA
 EPAは体内では作られない脂肪酸で、食材からとらなくてはなりません。EPAには血栓を溶解させる作用があります。
 また血管を拡張させ、悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを増やし、 血液中の中性脂肪を減らす効果もあります。そのため脳卒中や高血圧、動脈硬化、心筋梗塞を予防し、高脂血症を改善させるともいわれています。
★ DHA
 DHAも悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを増やし、生活習慣病を予防します。さらにDHAは脳細胞を活性化させるともいわれています。

サンマの選び方

 サンマは「秋刀魚」と書くように、刀のようにすらっとした姿をしていて、目がきれいで身がかたく張りがあり、背色が青々と冴えていて、尾まで太っているものが新鮮です。
 特に口と尾が黄色くなっているものは脂ののりがよい「大漁サンマ」の印。見つけたら食べない手はありません。

サンマの調理ポイント

 サンマの一番ポピュラーな調理法といえば塩焼き。脂の中に薬効成分がたっぷり含まれていますから、焼くときに落としてしまうのはもったいない話です。塩焼きにするときは強火の遠火で手早く焼きましょう。この方法ならあまり脂を失いません。また、脂を失いたくなければ、天ぷらにして閉じ込めてしまうのも良いでしょう。
 付け合せには大根おろしとすだちなどのかんきつ類を添えます。大根には魚の焦げで心配される発ガン物質を抑える働きがあり、かんきつ類にもビタミンCの力によって発ガン物質を抑える働きもあるためです。

サンマの炊き込み御飯

<材料(4人分)>
 ・サンマ  2尾
 ・米    2カップ
 ・塩    小さじ1
 ・A    だし汁 2カップ ・ しょうゆ 大さじ1 ・ 酒 大さじ2
<作り方>
 @ 米は炊く30分以上前にとぎ、ザルにあげて水気を切っておく。
 A サンマは長さを半分に切り、全体に塩をふり、こんがり焼き目がつくまで両面焼く。
 B 炊飯器に@の米とAを入れてひと混ぜし、Aのサンマをのせて炊く。
 C ご飯が炊けたらサンマの頭と骨を除き、身をほぐし、木べらで全体をざっくり混ぜる。

スイカのお話 (2012/07/26 更新)

スイカとは

 ウオーターメロンとも呼ばれるスイカは、その90%が水分、10%が糖分という大変みずみずしい食べ物ですが、もちろんその中には様々な成分が含まれています。
注目されている成分がリコピン・カリウム・シトルリンと3つあり、このほかにもたくさんのビタミンやミネラルが豊富に含まれます。

スイカの栄養素

★ リコピン
 赤玉スイカに含まれる赤い色素です。活性酸素が増えすぎると、動脈硬化やガンなどを引きおこすことになりますが、この活性酸素を抑制してくれるのがリコピンです。 トマトの1.5倍を含みます。
★ カリウム
 ミネラルの一つで、体のいらない塩分を尿の中へ出す働きを持ちます。
★ シトルリン
 最近注目されはじめた成分で、アミノ酸の一つに挙げられます。
 他の果実にはみられない成分で、スイカにはこれが含まれています。体内の老廃物や有機物質などを体外に出してくれる利尿作用があります。

マメ知識

 スイカを買ってきてラップをかけて冷蔵庫で冷やすそんな家庭がほとんどではないでしょうか。冷蔵庫に入れるとスイカの熟成が止まります。収穫されてからも熟成を進めるスイカは、常温で置くのがいいようです。 こうすることで、カロテンやリコピンが増加します。食べる前に冷蔵庫で冷やすといいでしょう。

スイカジュース

 暑い日にはスッキリ爽やかなスイカジュ−スを作って飲んでみませんか。利尿効果もあるのでむくみやすい人にもぴったりなジュ−スです。
<材料>
 ・スイカ    300g
 ・レモン    中1/2個
 ・はちみつ   小さじ2杯
<作り方>
 @ 皮をむいたスイカとレモンを適当な大きさに切ります。
 A ジューサーかミキサーにかけ、はちみつを混ぜて出来上がりです。

土用の丑 (2012/07/10 更新)

意 味

 土用の丑とは、土用の入りになって最初に来る丑の日のことで、夏バテ防止に鰻の蒲焼きを食べると良いとされる日。

由 来

 土用の丑にウナギを食べる習慣は、江戸時代の蘭学者「平賀源内」が、知人のうなぎ屋ののために「本日、土用の丑の日」と書いて店頭に張り紙をしたところ、 大繁盛したことが一般的に有名な起源説です。
 「丑の日」と「ウナギ」語呂が良かったのか、この宣伝文句は大ヒットし、商売繁盛しました。以降、土用の丑の日にはウナギを食べる習慣が普及しました。

ウナギの栄養素

★ DHA(ドコサヘキサエン酸)
 頭の働きを良くする栄養素として知られています。脳細胞の成長促進や痴呆の予防にも効果があるそうです。
★ EPA(エイコサペンタエン酸)
 悪玉コレステロールや中性脂肪などを減らして、善玉コレステロールを増やす働きがあります。
★ ビタミンA
 皮膚などの潤いを保つ働きやカロテンの吸収を手助けしてくれます。また、ウィルスに対して抵抗力をつけたりしてくれます。
★ ビタミンB1
 不足すると、脚気や立ちくらみ、疲労感などを引き起こします。ウナギ100gで、成人の1日に必要な摂取量を充足します。
★ ビタミンB2
 成長期の発育には欠くことの出来ない栄養素です。ビタミンB2はエネルギー源の代謝を手助けして体調を整えてくれます。
 ウナギ100gで、成人の1日に必要な摂取量の約半分を補えます。
★ ビタミンE
 ビタミンEは細胞の老化を防ぐ働きをします。美肌効果もあります。

夏バテにウナギ

 日本の夏は高温多湿。夏には汗と一緒にビタミンB1が流れ出てしまいます。ビタミンB1の不足は疲労感の原因のひとつにもなっています。
 ウナギには、良質なタンパク質とビタミンB群が多く含まれているので夏バテに良いとされています。



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